「私たちは、今」
        50番までの駐車場があります。全部の区画に車が入っています。
        車は何台駐車しているでしょうか?

                                    人権擁護委員  酒井 勝彦

 駐車の区画表示に4という数字のないところが多い。4だけでなく、9・42・49などを抜いているところも多い。4=死、9=苦、42=死に、49=四苦という語呂合わせであることはみんなよく知っている。
  こういう語呂合わせから出てくる縁起担ぎが、根拠のないものである事を知りながら、今も堂々とまかり通るのは何故なのか。
 宇宙に人を滞在させ、やがては火星に人を送ろうという計画まで作られる論理社会の中において、4や9は「死」や「苦」に通じるなどということを当たり前として受け取る姿勢を作り出しているのは、一体何なのでしょうねぇ。
 気をつけて見てみると、あちらもこちらも、まあ殆どの駐車場の番号は、見事に4や9がない。たまに、4や9を見つけるとホッとする。
 かつてある団体が出そうとしたカレンダーに「六曜」が記載されていて、「迷信である六曜を記載することはいかがなものか」という市民団体の抗議により、印刷が完了して配布を待つばかりであったが印刷し直したということがあった。今も「六曜」はカレンダーに刷り込まれていないが、迷信を打破するということは、一つ一つ指摘されないと出来ないのであろうか。
 世界を相手の大企業が出しているカレンダーには「六曜」は記載されていない。「日本という国は迷信が堂々と通る国だ」などと思われては商談はもちろん、信用も丸つぶれでしょうからねぇ。
 かってのバス旅行などでは、1号車・2号車・3号車・寿車などという表示があったものだが、近頃はどうなのだろうか?
 そんなに4と9を嫌うのであれば、JR大阪駅のホームの番号も、4と9を抜いて表示すればどうか?4両連結の丹波路快速も、1号車・2号車・3号車・寿車?と表示すればいい。
 まるで明治維新の「文明開化」と「王政復古」がゴチャマゼになって存在しているのと同じだ。野球では4番バッターになりたいのにねぇ。
 駐車場の枠の表示は、4・9などの縁起担ぎをして付けるものだという固定観念があるとしたら・・・・
 いつまで非科学的で、迷信の骨頂のようなことにしがみ付いているんですかねぇ?
 けったいなものが流行すると、またたくうちに右へならうことは、本当は怖いものを
秘めているということを、歴史の上でついこの間まで経験したのに・・・

              人権・同和教育ネットワークささやま  機関誌より